鼻炎が治らないのは薬のせい?
薬を使えば使うほど鼻炎が治らないということもあります。
鼻炎の薬の大半は対処療法薬という、その場限りだけ症状を緩和させるものであり、鼻炎そのものを治すものではないからということも考えられますね。
とはいえ対処療法薬であっても使い方次第で治ったということもあり、決して抗生物質すべてが敵というわけでもありません。
その理由として、ステロイド点鼻薬をしばらく噴射させていたら、鼻茸が無くなったという話もありますし、蓄膿症は基本的に抗菌薬を適量飲めば、ほぼ治療できてしまうので鼻炎が治らないのは薬のせいというわけでもありません。
でも治らない鼻炎というものもありますし、逆に薬の使い過ぎでひどくなってしまったというものもあります。
その時に応じて臨機応変に選べば問題ないのですが、そういったことも含めてまとめてみました。
薬を使いすぎたためにひどくなる鼻炎は?
「薬剤性鼻炎」というものがあります。
これは鼻づまりに困った方が市販の点鼻薬を使って連続噴射させた結果、元に戻らない鼻づまりにしてしまったことを言います。
この原因となる成分はナファゾリンやテトラヒドロゾリンという血管収縮剤を指しており、ドラッグストアのような市販薬としても簡単に手に入れることができます。
血管収縮剤は鼻づまりをわずか数十秒で鼻づまりを抑えてしまうスゴイ点鼻薬なのですが、代わりに鼻づまりになりやすくなるという欠点があります。
これを何度も使用するとゴムやバネのような反動でキツイ鼻づまりになってしまい、血管収縮剤は使えなくなるために病院に行って治すことになります。
血管収縮剤の使い過ぎでパンパンに膨れ上がった鼻づまりは、病院の医師に絶対にバレると思います。
現に僕が血管収縮剤を使いすぎて膨れ上がった鼻づまりを診てもらった時に、
「君、血管収縮剤大量に使ったでしょ?あれ使いすぎると元にもどらなくなるから気をつけてね。」
と、なにも説明しなくても診察しただけで言われました。
その後、ステロイド点鼻薬を処方され、「血管収縮剤は二度と使うな!」と念を押されました。
他に鼻炎が治らないのは薬のせいか?考えた場合は、抗生物質を飲んだときに副作用があるかないか、ということになります。
花粉症の代表的な薬、アレグラなどの抗ヒスタミン薬は、効果が強くなれば眠くなったり、唇をカサカサにする症状を発生させます。
効果が弱まればそういった症状が無くなりますが、その場合は飲む必要がないかもしれませんね。
次に、蓄膿症の治療薬として使われるクラリスロマイシンも同様で、長期的に服用していると腸内細菌叢を壊してしまうので、腹痛を起こしたり、下痢、便秘に悩むようになります。
また、抗菌薬を長期服用することで大腸がんのリスクを高めるということもあるのだとか。(1)
薬はたしかに便利ではありますが、使えばいいというわけでもなさそうですね。
とくに鼻炎の薬そのものを使いすぎてひどくなるというよりは、症状を緩和させるだけで根本的な治療方法にはならないということは先に書いておきましょうか。